●納豆博物館にて 彩乃:わぁー、とってもきれいな博物館ですね。どこもピッカピカですよ!!
永山先生:そうですね。ここは1996年 5月にオープンしたんですよ。
彩乃:入口には納豆誕生の由来が描かれてありますね。
永山先生:今から1000年ほど前にあたる平安中期には、納豆という文字が存在していたんです。当時は糸引き納豆と塩納豆の2種類あり、糸引き納豆は偶然の産物として登場しました。
彩乃:偶然ですか。偶然大豆が糸を引きはじめたのですか?
永山先生:年中戦が起こっていた平安時代、甲冑を着た人を乗せ、戦に出て行く軍馬の体力は勝敗を左右するものでした。その軍馬に元気を与えるために、藁だけではなく煮た大豆も詰めて、大豆も食べさせていたんですね。その煮た大豆に藁にいる納豆菌(なんと藁一本につき1千万個もいるそう!!)が付着し、軍馬の背中に積んであった藁大豆が軍馬の体温で発酵し納豆となったのです。
彩乃:平安時代の人は大豆が身体にいいということを既に知っていたんですね。大豆を発酵させるのに高温にしたりとかはしなくてもいいのですか?
永山先生:納豆菌は40度ぐらいで発酵し始めます。馬の体温は人間よりも少し高くて、偶然にも40度ほどなんです。
彩乃:初めて糸を引く大豆を見た人達はびっくりしたでしょうね。しかも臭いも全然変わってしまうし。
永山先生:そうでしょうねー。でも食が豊富にはない時代、代わりのものがないから渋々人間が毒味したんでしょう。しかし、意外や意外、旨かった。こんなことから納豆が始まったわけですね。
彩乃:説明に使われているこれらの沢山の絵はなんだかほっとするような感じですね。なんていうんだろう、味があるっていうのかなぁ。
永山先生:これら絵は私が描いたものなんですよ。
彩乃:えっ!!あ、本当だ永山久夫って書いてあります。すごーい!!なんだかずっと見ていても飽きない感じの絵ですね。どうりでこの説明も詳しいわけだ。
永山先生:そうでしょう。これだけ詳しく絵で表しているものもないんじゃないんですか。昔、少し絵をたしなんでいたんで。
彩乃:ホントわかり易いですよ。この絵は各地の名物納豆のマップですね。納豆は色々な地方で色々な形で食べられているんですね。ただねぎを入れて食べるだけじゃないんだ。
永山先生:そうですよ。大豆の大きさだって全く違いますから。親指の関節ほどの大きさのものだってあるんですよ。でもそれは、ご飯にかけてというよりもお酒のおつまみとしての方がいいかもしれないですけどね。
彩乃:おっきー!!私も食べてみたいです。
彩乃:ここに、出刃納豆という模型がありますが、このムシロで包まれているのも納豆なんですか??しかも出刃が刺さっていますよ。これは何か役割があって刺さっているんですか?
永山先生:はい、勿論。釜の上で温められたムシロの中にある藁につつまれている納豆は、時間と共に発酵していきます。そうすると、中の温度が上昇し出刃包丁に汗がでてくるんです。そうしたらおいしい納豆の出来上がりです。
彩乃:へえー、先人の知恵ですねぇ。精密な温度計も時計も必要ないなんて。なんだか昔の人の方が色々な意味で賢かったんですね。
|