写真左:冷蔵庫の中で。西條さんが持っているのが川中島納豆。莉緒が持っているのは長野県産すずこまちを使った「昔むかし」。写真右:農林水産大臣賞の賞状と盾。
莉緒:納豆工場が大豆の香りがいっぱいで、とてもいいにおいですね。納豆作りにはどのようなこだわりをお持ちですか?
西條さん:現在の日本の主流の納豆は小粒なんですが、私はあえて大粒の大豆を使っています。味や風味が小粒と全然違うからなんです。
大粒の大豆を納豆にするのは難しいですが、それを敢えてするのは職人としてのこだわりでしょうか。
それに、納豆につけるたれにも気を使ってるんです。最近の若い人達は、甘味だけですぐにおいしいと思ってしまう傾向があるんですね。でも私は、酸味や苦味も含めて本来のおいしさを感じるものだと思うんです。なので、私が作っているたれは、通常のものよりも甘味がなくしょっぱさを強くしてあるんです。
出来が完璧でない納豆も、ちょっと甘いたれの味だけでそれなりにおいしく食べられるんです。だからこそ、たれにごまかされない大豆本来の味のする、個性のある納豆の味を追求しているのです。
莉緒:農林水産大臣賞を受賞なされて、何か納豆作りに変化はありましたか?
西條さん:納豆作り自体には、変化はありませんよ。でも受賞後、納豆の注文が急増しました。それは、より多くの人達に私が作った納豆を食べてもらえるようになったということなのでとても嬉しく思っています。
これからも変わらず、大豆本来の味を生かした納豆作りをしていきたいですね。
|