−納豆は、食を彩る 主人公− >


第21回気仙沼大会《ダイジェスト版》
宮城県気仙沼市に194点が大集結。
第21回審査結果
日本一は愛知県の山下食品さん。

No90 20th鑑評会当日。早食い大会、納豆食堂、ねば〜る君!
No89 20th鑑評会前日。偕楽園に水戸黄門像。納豆記念碑にねばり丼。
No70 世界最小の納豆屋
毎日12個は至高の12個

No.164 ショートケーキ風ミニタルト
カラフルで可愛く出来ました☆
No.133 生ハムと黒豆のカナッペ
黒豆納豆が見事にマッチ!
No.117 シュー納豆
ブルーベリーと黒豆が絶妙☆













第12回全国納豆鑑評会 山形県大会
2007年2月23日
受賞者インタビュー1

レポーター:藤本香織(納豆文化村)

第12回全国納豆鑑評会で見事、賞を射止めた素晴らしい納豆が118点の中から選ばれました。今回は、会場に3名いらっしゃったので、直接喜びの言葉を伺うことができ、香織も嬉しい気持ちでいっぱいに☆とっても素敵な笑顔でした!会場にいらっしゃらなかった方には、東京に戻ってから電話でインタビューをさせていただきました。それでは、納豆づくりの思いや、大豆へのこだわりなどを詳しく聞いてみようと思います。美味しい納豆を作る秘訣はいったい何なのでしょうか??

大粒白糸納豆 農林水産大臣賞
有限会社 鈴木食品工業/『大粒白糸納豆』→
電話インタビュー:社長 鈴木 勝さん

香織:この度は農林水産大臣賞の受賞、おめでとうございました。初受賞で日本一になられた今のお気持ちはいかがですか?

鈴木さん:今はうれしいというのと大変だなぁという両方の気持ちですね。 うちの会社は家族でやっている小さな納豆屋なので、受賞してからというものてんやわんやしてますよ。 家族みんなでやっても生産が追いつかない状態ですよ。私ももう65才だから若い人たちの様には体が動かないし大変ですよ。いつも製造に追われてて…

香織:電話なんかもたくさんかかってくるんでしょうね。お話をお伺いしていると製造の大変さが伝わってきます。

鈴木さん:今回、農林水産大臣賞を受賞した商品は一日に50個しか作っていない納豆なんですよ。 全国納豆鑑評会には今までに7〜8回、この「大粒白糸納豆」で出品していたんですが、いきなり農林水産大臣賞を取ったので驚いています。
香織:一日に50個だといろいろなところからの注文がさばけなくて、まさに幻の納豆になってしまいますね。大粒白糸納豆の大豆は何を使用されているんですか?

鈴木さん:大粒白糸納豆には北海道産大豆の「ユキホマレ」を使用しました。 それまでは、アヤホマレやエンレイという品種の大豆を使用したりしていましたが、どうも私のイメージとは合わなくて2ヶ月前にユキホマレに変えてみたんです。

香織:そうなんですか。それで鈴木さんのイメージされている納豆が出来上がったわけですね。

鈴木さん:納豆はやはり大豆によるところが大きいですね。うちでは大豆をいくつか使いますが、 今年は中国産の大豆がなかなかいいですよ。仕上がりがモチモチっとした食感になりますね。

香織:ところで大粒白糸納豆のパッケージのデザインが蒸気機関車になっていて、珍しいですね。何か謂れがあるんですか?

鈴木さん:パッケージの蒸気機関車ですか。これは私が前に国鉄、今のJRに10年ほど務めていたことがあって、その時の思い出があるものだからパッケージにしたんです。 合図若松から新潟の間を走っていた蒸気機関車なんですよ。 これはずっと同じパッケージでやっています。販売を始めた最初の頃は10個とか20個しか売れなかったよ。

香織:そうなんですか。鈴木さんにとっては思い入れのある納豆なんですね。鈴木さんの納豆へのこだわりは何ですか?

鈴木さん:今回受賞した「大粒白糸納豆」だけは要望があったのでタレをつけていますが、うちの納豆を食べてもらう方には豆そのままの味を食べてもらいたいと考えているので、基本的にタレを付けていません。

北海道産ゆきしずか 農林水産省総合食料局長賞(小粒・極小粒部門)
坂田醗酵食品 株式会社/『北海道産ゆきしずか』→
電話インタビュー:社長 坂田知樹さん・会場インタビュー:森本さん

香織:鑑評会会場に坂田醗酵食品さんの森本さんがいらっしゃったので、インタビューをさせていただきました。

香織:森本さん、この度は受賞おめでとうございます。2年連続の受賞となりましたね。

森本さん:はい、ありがとうございます。2年連続の受賞ということで素直にうれしいです。 山形という地域的なことも受賞につながったのかなと思います。もし開催場所が違っていたら、今回受賞できなかったかもしれないですね。

香織:地域性もあるかも知れませんが、やはり2年連続というのは実力の証しだと思います。受賞に向けては社内で何かされましたか?

森本さん:特別なことは何もしていません。このような賞をいただけたのは日々の努力と従業員の意識を統一してきた結果だと思います。

香織:意識の統一ですか。皆様がやる気で前向きの統一感ってとても素晴らしいですね。

香織:東京に戻ってから、坂田社長に電話でのインタビューをお願いしました。

香織:坂田さん、この度は2年連続での受賞おめでとうございます。

坂田さん:ありがとうございます、2年連続で受賞したことをとてもおどろいてます。

香織:今回受賞された「ゆきしずか」の特徴はどんなところですか?

坂田さん:今回受賞した「ゆきしずか」は新発売の納豆だったので、実はまだほとんど評価をいただいていない商品だったんです。なのでまさか受賞するなんていう自信はありませんでした。

香織:でも2年連続受賞ですから素晴らしいですね。どんな大豆を使われましたか?

坂田さん:受賞商品には北海道産のすずまる大豆の改良品の「ゆきしずかと」いう大豆を使用しています。この「ゆきしずか」は去年から北海道で本格的に収穫できるようになったばかりのもので、その大豆で今回作ってみようと考えました。新発売の「ゆきしずか」が鑑評会でどのくらいの評価を受けるかが知りたくて出品したんです。

香織:「ゆきしずか」って定評のある「すずまる」の流れを汲んでいるんですね。鑑評会でとても高い評価をいただいたわけですからとても素晴らしいですね。

坂田さん:去年は小粒・極小粒部門で2位という結果で嬉しく思っていましたが、今年は小粒・極小粒部門での1位になることが出来て、よりさらにレベルアップできたという評価で、とても名誉なことだと思ってます。

香織:私もうれしくなってしまいますね!坂田さんは受賞に関してなにか特別にされてきましたか?

坂田さん:いえいえ、私たちはお客様に安心・安全・おいしいものを提供することを目指しているので 鑑評会での上位入賞を目指そうとは思っていません。そういった気張らないところが、うちのいいところじゃないかな。

いちずに納豆 大粒 農林水産省総合食料局長賞(中粒・大粒部門)
有限会社 高丸食品/『いちずに納豆 大粒』→
電話インタビュー:専務 高丸喜文さん

香織:高丸さん、この度は「農林水産省総合食料局長賞」の受賞、おめでとうございました。

高丸さん:いやぁ、受賞できたのはまぐれですよ。おいしい大豆のおかげです。大豆に助けられてます。

香織:大豆もそうかもしれませんが、やはり製造の実力がでているから受賞に繋がっていると思います。

高丸さん:私一人ではこの賞は受賞出来なかったと思います。大豆を紹介してくれた方々や、作り方を教えてくれた方々 いろいろな方の手助けや協力があって、この賞を受賞できたのだと思います。

香織:今回の「いちずに納豆 大粒」はどんな大豆を使われましたか?

高丸さん:「いちずに納豆 大粒」は、長野県産の「粒誉(つぶほまれ)」いう粒形の大きい大豆を使用しています。

香織:高丸さんの納豆作りの目標ってどんなものでしょうか。

高丸さん:私たちは商品を作るにあたって、食べたお客様においしいという感動を持ってもらえるような納豆づくりをいつも目指しています。単なるおいしさだけでなくその奥にある感動を味わってもらえるように、毎日頑張っているんですよ。

元気納豆だしかけ納豆 厚生労働省医薬食品局食品安全部長賞(小粒・極小粒部門)
マルキン食品 株式会社/『元気納豆だしかけ納豆』→
会場インタビュー:会長 吉良元雄さん

香織:5回目の受賞ですね。いままで12回の鑑評会の歴史がある中で5回も受賞されるとは驚きの一言ですね。

吉良さん:おかげさまで受賞できましたね。

香織:5回の受賞のうち、日本一の「農林水産大臣賞」が3回ですし連続日本一にもなられていますので、とても素晴らしいと思います。

吉良さん:毎回出品する商品には自信はあるんだけどねぇ。皆さんそうなのでなかなか難しいですよね。

香織:もうマルキン食品さんは鑑評会で受賞されるのが当たり前のようになってきましたね!

吉良さん:来年は今までの結果に甘んずることなくもっと上を目指して頑張りますよ。

香織:何か商品の研究など特別な事でも始められますか?

吉良さん:もっともっと良い商品を目指して2月28日にプロジェクトチームを立ち上げます。良い商品を作ってより差別化していきたいですね。

おらが街納豆 厚生労働省医薬食品局食品安全部長賞(中粒・大粒部門)
内藤食品工業 株式会社/『おらが街納豆』→
電話インタビュー:社長 内藤孝幸さん

香織:内藤社長、お久しぶりです。この度はおめでとうございます。3度目の受賞となりましたね。

内藤さん:今回の受賞は特別うれしいです。去年はあと一歩のところで優良賞と同点で負けてしまったんで、くやしかったよ〜。鑑評会の第8回、第10回、第12回と受賞して、これまでに3種類の賞をもらったよ。賞を取り続けることは、特別うれしいです。

香織:「おらが街納豆」という同一商品での3回目の受賞ですから、商品として安定して高いレベルにあると言う事ですね。鑑評会への出品では何か気をつけたことなどありますか?

内藤さん:いつもは、やわらかめに作るようにしているんだけどね。鑑評会への出荷前に作ったものがちょっと柔らか過ぎたので今回は少し硬めにしたんだ。

香織:「おらが街納豆」の大豆は何を使われましたか?

内藤さん:「おらが街納豆」にはとよまさりの中のゆきほまれという種類の大豆を使用しています。 ゆきほまれは水を吸う能力が優れていて寒い季節にはベストな豆なんだよ。本当はとよこまちで出展する予定だったんだけど、ちょっと硬めだったのでゆきほまれに変更しました。

香織:なるほど!大豆の種類で微妙に変わるんですね。製造ではどのような事に気をつけていらっしゃいますか?

内藤さん:納豆を作る製造過程の中では豆の浸漬に一番気を使っているよ。 今年の冬は暖冬で気温が高いから、すごく作りやすいよ。

香織:暖冬がいい影響になっているわけですね(笑)これからもこの「おらが街納豆」を出展していくのですか?

内藤さん:はい。大豆や製造方法にも自信が出来てきているので今後もずっとこの納豆でいきますよ。

香織:ぜひ「おらが街納豆」で4回目、5回目と狙って行ってください。

内藤さん:はい。今回の受賞は特別嬉しいですから、5月の授賞式には家族全員でいきたいと思います。

みなさん、それぞれ納豆に強い思いを込められているのですね。
引き続き、受賞者インタビュー2でもこだわり納豆作りの秘密に迫っていこうと思います。

納豆文化村:藤本香織

鑑評会レポート 受賞者インタビュー2


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